
東京都知事選に立候補し、異色の政見放送で注目を集めたことでも知られる、ファシスト、革命家の外山恒一氏。これまで古本市場でプレミアとなっていた『さよなら、ブルーハーツ』に自叙伝『青いムーブメント』を加筆、再編集をし、616ページの大ボリュームの合本となったのが『さよなら、ブルーハーツ完全版』である。
外山氏は「ぼくの高校退学宣言」(徳間書店)、「最低ですかーっ!-外山恒一語録」(不知火書房)など多数の著書がある活動家であり、今回はブルーハーツのライヴで爆砕テロを決行するまでの日記【さよなら、ブルーハーツ】と30歳半ばで獄中にいる際にも構想を描いていた自叙伝【青いムーブメント】の歴史的名著の合本です。過激な行動ばかりがクローズアップされがちな外山氏ですが、どちらも美文家としての才能を発揮した文章が現在でも瑞々しく、ありありと当時のカルチャーを克明に著した点においても貴重な内容となっている。
また本書では、外山氏による注記や書き下ろしを加えて、当時書籍を読んだ方でもさらに理解が深まるように編集がされている。また、中森明夫氏による解説を掲載。「外山恒一とは何者か」というテーマのもと5000字程度でまとめた書き下ろしも追加。完全版にふさわしい保存版の内容となっている。
目次 外山恒一とは何者か? 中森明夫
『さよなら、ブルーハーツ: パンク日記』
パンク誕生。
九十年安保。
ライブハウス進出。
折れた前歯。
酔っぱらい伝説。 ブ
ルーハーツ・コンサート爆砕計画。
決行! パンク日記―その後。
BIOGRAPHY 『青いムーブメント』
まえがき
Ⅰ知られざる政治の季節
1福岡刑務所の特別房にて
2生まれた時にはすべてが終わっていた
3一指導者の幼年時代
4ポストモダン・ブームは知らない
5知られざる「政治の季節」の始まり
61985年 ―― 政治の季節の顕在化
7「青いムーブメント」
8『ぼくの高校退学宣言』早送りダイジェスト
9反原発運動の高揚と天皇Xデー
10高校生運動の全国ネットワークを!
11反管理教育運動の担い手となる
12全国高校生会議
13書くのがつらくなってくる
Ⅱ「西」では何も起こらなかった?
14 獄中作品「青いムーブメント」
15 獄中での書き落とし、補遺
16 停滞期のDPクラブと街頭ライブ
17 世界規模の高揚
18 フェミニズムの時代、なんかじゃなかった
19 ブルーハーツとタイマーズ
20 鹿島拾市と馬の骨
21 89年の諸相
22 20年遅れの高校全共闘
23 赤い4月
24 「校門圧死事件」とDPクラブの「突出」
外山恒一氏書き下ろし 完全版あとがき
◆商品情報
『さよなら、ブルーハーツ完全版』
著者:外山恒一
価格:3190円(本体2,900円)
ページ数:616
発売日:12月4日(水)
出版社:株式会社blueprint
内容:古本市場でプレミア化! あの外山恒一の名著【さよなら、ブルーハーツ】(1993年宝島社)、【青いムーブメント】(2008年彩流社)が合本616ページで復刊。解説は外山恒一を見出したコラムニスト・中森明夫が書き下ろし。